コールラビは、アブラナ科の野菜で、特に栄養価が高いため「スーパーフード」ともされています。コールラビの名前はドイツ語で、「コール」はキャベツを、「ラビ」はカブを意味しています。しかし、コールラビはキャベツやブロッコリーの近縁種であり、カブとは異なる野菜です。この野菜の特徴的な部分は、丸く膨らんだ茎で、その茎と葉が食用とされています。外見はカブに似ていますが、味はキャベツやブロッコリーに似ており、シャキシャキとした食感が楽しめます。スーパーではなかなか見ない野菜を家庭菜園で作ってみたくないですか?愛らしい形にどっぷりはまります♪
コールラビが家庭菜園に向いている理由
コールラビは、比較的育てやすい野菜とされており、日本の家庭菜園でも人気があります。
料理方法としては、生でサラダにする、スープや炒め物にする、蒸してバターやチーズと一緒に食べるなど、様々な方法で楽しむことができます。また、コールラビの葉も食用として利用でき、茹でたり炒めたりして食べることができます。
このようにコールラビは、栄養価が高く多様な料理方法で楽しめる為、家庭菜園におすすめの野菜といえます。

原産地、特徴、栄養価
コールラビは地中海地方原産のアブラナ科の野菜で、そのユニークな外見と栄養価の高さから“スーパーフード”とも呼ばれています。コールラビは緑白色や紫色の茎が特徴的で、その茎と葉が食用になります。特に茎はキャベツの芯に似た味わいがあり、シャキシャキとした食感が楽しめます。

コールラビはビタミンCをはじめとするビタミン類やミネラル、食物繊維が豊富で、低カロリーながら満足感が得られるのが特徴です。さらに、抗酸化物質も含まれており、免疫システムの強化や疲労回復にも効果が期待できます。
コールラビは多くの栄養素を含んでおり、そのため非常に健康に良い食材とされています。以下にコールラビに含まれている主な栄養素について詳しく説明します:
- ビタミンとミネラル:
- ビタミンC: コールラビはビタミンCが豊富で、100グラムあたり62mgのビタミンCを含んでいます。これは日々の推奨摂取量の102%をカバーしています。
- ビタミンA: 100グラムあたり36IUのビタミンAを含んでおり、これは日々の推奨摂取量の1%をカバーしています。
- ビタミンK: ビタミンKの量は少なく、100グラムあたり0.1µgしか含まれていません。
- カルシウム: 100グラムあたり24mgのカルシウムを含んでおり、これは日々の推奨摂取量の2.5%をカバーしています。
- 鉄: 100グラムあたり0.40mgの鉄を含んでいます。これは日々の推奨摂取量の5%をカバーしています。
- エネルギーとマクロ栄養素:
- エネルギー: コールラビは低カロリーで、100グラムあたり27Kcalのエネルギーを提供します。これは日々の推奨摂取量の1.5%をカバーしています。
- 炭水化物: 100グラムあたり6.2gの炭水化物を含んでおり、これは日々の推奨摂取量の5%をカバーしています。
- タンパク質: 100グラムあたり1.7gのタンパク質を含んでおり、これは日々の推奨摂取量の3%をカバーしています。
- 食物繊維:
- コールラビは食物繊維が豊富で、100グラムあたり3.6gの食物繊維を含んでいます。これは日々の推奨摂取量の10%をカバーしています。
- ミネラル:
- ポタッシウム: 100グラムあたり350mgのポタッシウムを含んでおり、これは日々の推奨摂取量の7%をカバーしています。
- マグネシウム: 100グラムあたり19mgのマグネシウムを含んでおり、これは日々の推奨摂取量の5%をカバーしています。
- 他のミネラルと栄養素:
- セレニウム, リン, カッパー, 亜鉛, マンガンなども含まれていますが、これらの量は比較的少ないです。
これらの栄養素はコールラビを健康に良い食材としています。特にビタミンCは抗酸化作用があり、免疫システムをサポートし、皮膚や髪の健康を促進する助けとなります。
また、食物繊維は消化系の健康をサポートし、心臓病のリスクを低減する助けとなる可能性があります。また、他のミネラルとビタミンは、骨の健康、神経系の健康、および全体的な体の機能に対しても重要な役割を果たしています。
日本でのコールラビの歴史と人気
日本には明治時代からコールラビが伝わっており、地域によっては伝統的な食材として親しまれています。しかし、全国的にはまだまだ知名度は低いものの、健康志向や家庭菜園ブームの中でその栄養価と栽培の容易さから人気が高まりつつあります。コールラビは今や多くのスーパーマーケットや農産物市場で見かけることができ、新しい食材として注目を集めています。
コールラビの栽培準備:
栽培地選びと土壌の準備
コールラビの栽培には
- 日当たりが良い
- 水はけがよい土壌
- 堆肥や有機肥料を好む
- PHは中世からやや酸性の土壌を好む
土壌をやや酸性にする際に、酸性になりすぎている土は粘土石灰を利用したり、またアルカリから酸性にもどすときにはピートモスを入れて中和するといいです。
土壌の準備はコールラビの健康な成長に直結しているため、適切な土壌作りを行うことが重要です。
種選びと育苗の方法
種選びでは、病気に強い品種や自分の好みの色や形の品種を選びます。育苗は春まき3月中旬~4月、秋まき7月下旬~9月が基本で、適したタイミングで種まきを行い、適切な温度20℃と湿度を保ちながら育てます。また、育苗期間中には害虫や病気の予防も重要であり、健康な苗を育てることがコールラビ栽培の成功に繋がります。
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グランドデューク | アスルスタ― | ホワイトヴィエナ | |
外見 | 滑らかな質感の淡い緑色の球根を持っています。 | 紫色の皮とサクサクとした白い肉を持つ魅力的な平らで丸い球根。 | ほぼ白い、淡い緑色の球根と緑の葉を持っています。 |
味 | カブに似た、より甘くてマイルドな味。 | サクサクとした食感はコールラビの新鮮でマイルドな風味を示唆しています。 | 甘くてマイルドな風味で知られており、生食や軽く調理するのに人気の品種です。 |
成長周期 | 速成品種であり、種を蒔いてから約50日で収穫期を迎えます。 | 早期に成熟し、トンネルおよびフィールド生産の両方に適しており、成熟期間は45〜50日です。 | 早期品種で、種を蒔いてから約55日で収穫期を迎えます。 |
用途 | そのマイルドな風味は、生食やロースト、蒸し、炒めなど様々な調理方法に対応するための適しています | 生食または加熱調理とさまざまな料理用途に適しています。サラダに入れると色鮮やかになります。 | 柔らかい食感はサラダ、炒め物、焼き物に適しています |
色による分類:
- 緑色の品種: 通常、成長が早く、多くの気候条件に対して頑健です。
- 紫色の品種: キャベツワームなどの害虫に対して抵抗性を持つことがあります。
- 白色の品種: 白い外皮を持ち、いくつかの品種は保存性に優れています。
苗選び
コールラビの苗を選ぶ際には以下のポイントを考慮することが重要です。
- 健康な苗:病気や害虫の兆候がないことを確認します。葉が緑で、茎がしっかりしている苗を選びます。
- 成長の進行度:過度に成長した苗や、根が苗床からはみ出している苗は避け、適切なサイズの苗を選びます。
- 根の健康:根が白くて健康そうなものを選び、茶色や黒ずんだ根を持つ苗は避けます。
これらのポイントを考慮することで、コールラビの健康な成長と良い収穫を期待することができます。
コールラビの苗はオンラインストアや専門の園芸店で見つけることができます。全ての地域や全ての店舗で常に在庫があるわけではないため、地元の園芸店やホームセンターでの取り扱いについては事前に確認することが推奨されます。また、専門の農業用品店や大きなホームセンターでは、季節によってはコールラビの苗を取り扱っている可能性があります。
購入する際には、苗が健康で病気や害虫の兆候がないことを確認し、適切な成長段階にあることを確認することが重要です。また、苗を購入する時期も重要で、寒冷地では春か秋、暖かい地域では冬が適しています。
コールラビの苗はどこでも売っているわけではない為、種を購入して育苗するのがおススメです。直まきもできるので、苗を探すより早いです。
栽培のスタート:
種まきと苗の植え付け
種まきはポットや育苗トレイを利用し、苗が育ったら栽培地に植え付けます。植え付け間隔や深さは品種や栽培地の条件により調整します。また、苗の植え付けは気温が安定して霜の心配がない時期を選び、苗は強健で元気なものを選びます。


- 1.種まき用の土(培養土)をトレイに9割ほど入れる。(赤玉土を入れると、水はけと通気性が良く、また適度な保水性も持っているため、育苗に適しています。)
- 2.ポットに3~4粒ずつ種をまく
- 3.薄く土をかぶせ、たっぷりと水を与える
- 4.土が乾かないよう水やりをして管理する
- 5.発芽したら葉っぱ同士が触れ合わないくらいに間引く
- 6.土の表面が乾いたら水やりをする
- 7.本葉が3~4枚になったら、1つのポットに対して苗1本になるよう生育のよいものを選んで間引く
- 8.本葉が5~6枚になったら、鉢やプランター、地面に植え替える

苗植え
コールラビの苗植えは、4~5月か9~10月が適期です。深く植え付けないのがポイントです。コールラビ栽培で作る畝は、畝幅は50cm(1条)~80cm(2条)で畝の高さは10~15cmの平畝です。

日光、水やり、肥料の管理
コールラビは日光を好む野菜で、1日に約6時間以上の日光が必要です。水やりは土の乾燥を感じたら行い、肥料は植え付け前と植え付け後に適切な量を与えます。

カブのような球茎が膨らみはじめたら、追加の肥料を与えていきます。1株に大さじ1杯(10gくらい)が適量です。株の周りの土に混ぜ、株元に土ごと寄せるとよいです。このとき、株の上に付いている茎は、5~6枚残して他を切り落とします。
コールラビの土寄せ
コールラビは根が地上に露出すると太陽光で根を傷めてしまい、生育不良の原因になってしまうので、適宜、株元に土を寄せておきましょう。
土寄せのやり方:株周りの固くなった用土の表面を軽くほぐしてから株元に寄せます。土寄せをする際に土が足りない場合、園芸用の培土や有機質堆肥を使うのがお勧めです。これらの土は水はけがよく、栄養素も豊富で、コールラビの成長を助けます。また、自分で土を調達する際は、できれば化学肥料や農薬が使われていない土を選んでください。
害虫と病気の予防と対処:
アブラナ科特有の害虫と病気
アブラナ科の野菜特有の害虫や病気には注意が必要です。特にアオムシやヨトウムシ、病気では黒脚病やうどんこ病に注意が必要です。これらの害虫や病気はコールラビの成長に大きな影響を与え、収穫量の低下や品質の低下を招きます。

予防と対処の方法
害虫や病気の予防には、日々の観察と適切な管理が重要です。また、有機農法の利用により予防や対処を行うことも可能です。
- 防虫ネット: 害虫の侵入を防ぐために防虫ネットを使用します。
- 生物的防除: 害虫の天敵 テントウムシや寄生バチを利用する。
- ニームオイル: 害虫を寄せ付けない天然の農薬として使えます。
- 手作業での害虫除去: 害虫を手で取り除く。
- 異なる種類の植物を交互に植える: これにより害虫が特定の作物に集まるのを防げます。
苗植え時期の10月くらいはまだ蝶々が飛んでいる時期です。卵を落とされない為にも、苗植えと同時にネットをすることをおすすめします。

コールラビの収穫と保存:
収穫のタイミングと方法
コールラビの収穫は茎が適切な大きさになった時に行います。収穫は刃物を利用して茎の根元から切り取ります。また、収穫期間は品種や栽培条件によって異なるため、適切なタイミングで収穫を行うことが重要です。
コールラビの収穫のタイミングは、株の直径が7〜10cm程度になったときです。しかし、収穫適期は短く、適期を過ぎるとコールラビはどんどん大きくなり、硬くなって風味も落ちるので注意が必要です。

コールラビの収穫方法は非常にシンプルです。概ね以下の手順で行います:
- 1.収穫のタイミングが来たら、コールラビの根元に近い部分を持ちます。
- 2.鋭利なナイフやはさみを使って、土のすぐ上でコールラビの茎を切ります。
- 3.切ったコールラビを傷つけないように取り扱い、洗ってから保存や調理に進みます。
コールラビの収穫時には主に球根部分が利用されますが、茎も食用として利用可能です。茎は少し硬いため、適切に調理することで柔らかくし、美味しく食べることができます。通常は茎を薄くスライスし、炒めたり、煮たりして調理します。茎には食物繊維が豊富に含まれており、健康にも良いとされています。
コールラビの保存方法
収穫したコールラビは、冷暗所で保存します。また、冷蔵庫での保存も可能で、葉を取り除いてラップで包んで保存することで、長期間の保存が可能です。
コールラビは冷蔵庫で約2週間から1ヶ月程度、冷暗所では約1週間から2週間程度の期間で保存することが可能です。ただし、保存期間はコールラビの新鮮さや保存条件によって異なる可能性があります。冷蔵庫で保存する際は、高湿度の野菜室に入れて保存し、冷暗所で保存する際は、風通しの良い場所に保管することが重要です。
コールラビのおいしい食べ方:
基本的な調理法
コールラビは生でサラダにしたり、蒸したり、炒めたりと、多様な調理法が楽しめます。
それぞれの調理法によって異なる特性とメリットがあります。
- 生食:
- 特性: コールラビの新鮮な風味とシャキシャキとした食感を楽しめます。
- メリット: 栄養素を効率よく摂取できる。
- 蒸し料理:
- 特性: 柔らかく、自然な甘さが増します。
- メリット: 栄養素の損失が少なく、消化が良い。
- 炒め料理:
- 特性: サクサクとした食感と香ばしい風味が特徴。
- メリット: 早く調理でき、他の野菜や食材との組み合わせが豊富。
- 煮物:
- 特性: コールラビの自然な甘さと柔らかい食感を楽しめます。
- メリット: 煮込むことで風味が深まり、他の食材との相性が良い。
- 焼き物:
- 特性: 外側はカリッと、中はジューシーに仕上がります。
- メリット: 香ばしい風味があり、食欲を刺激します。
これらの調理法を選ぶことで、コールラビの異なる特性と美味しさを堪能できます。
人気のコールラビレシピ紹介
日本ではまだまだ知名度が低いですが、コールラビのシャキシャキとした食感とユニークな味は多くの人に愛されています。シンプルに塩で味付けし、オリーブオイルで炒めるだけでも美味しく、また、他の野菜や肉との相性も良いため、さまざまなレシピで楽しむことができます。
コールラビは汎用性が高いため、さまざまな料理に利用できます。以下に2つの簡単で美味しいレシピを示します。
- コールラビのスティック:

- コールラビをスティック状に切り、オリーブオイル、塩、お好みで他のスパイス(例: パプリカ、ガーリックパウダー)をまぶしてよく混ぜます。
- 200℃のオーブンで20分間、または外側がカリッとするまで焼きます。
- コールラビのサラダ:

- コールラビとキャロットを薄切りまたは千切りにし、レモン汁、オリーブオイル、塩、そしてお好みでフレッシュハーブ(例: パセリ、コリアンダー)を加えてよく混ぜます。
これらのレシピは簡単で、コールラビの新鮮でシャキシャキとした食感を楽しむことができます。
栄養価の高いコールラビを家庭菜園で育てて、食すまでを大いに楽しんでみませんか?
次の日のお肌の調子やお腹の調子の違いを是非楽しみにしてみてください☆彡
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